No Momentum No Trade.

先物市場でスキャ職人目指しております。

日経先物、TOPIX先物の端数の出来高、カレンダースプレッドについて

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上の板と歩み値の画像は左から順に、

  1. TOPIXラージ
  2. 日経ミニ3カ月先
  3. 日経ミニ1カ月先
  4. 日経ラージ

カレンダースプレッドの板と歩み値です。データはCQG、取引プラットフォームはSierraChartです。

メジャーSQ前になると1000枚、2000枚などの出来高が日経先物TOPIX先物の歩み値にガンガン流れてきます。これらは東証ではストラテジー取引と呼ばれています。

これは何かといいますと、カレンダースプレッドという銘柄が大阪取引所に上場されていて、大口の参加者がアウトライトの銘柄の価格を動かすことなくロールオーバー(次の限月への乗り換え)が行える便利な商品なのです。

国内証券会社の取引プラットフォームではスプレッド銘柄の板を見ることはできません。

スプレッド銘柄の出来高は(なぜか)アウトライト銘柄へも配信されてきます。スプレッド銘柄の出来高が、私たちが見ている日経先物の歩み値に(21616円、1000枚)などの端数の出来高となってプリントされる仕様となっています。
板、歩み値などを凝視している短期トレーダーにとってこの仕様は非常に不愉快です。

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Google検索すると、定期的に「日経先物の端数の歩み値の出来高は何ですか?」という質問が繰り返されています。私も証券会社に電話して聞くまで知りませんでした。

スプレッド銘柄の出来高をアウトライト銘柄に送ってくる(意味不明な)仕様はEUにも米国にも一切ありません。出来高を水増しするのが意図なのかもしれませんが。。

 

ちなみにAMP FuturesでCQGでのBig日経225先物ストラテジー注文のシンボルはReverse Spreadの文字Wを入れると見ることが出来ます。例を挙げます。

銘柄(F.US.JNK) + Reverse Spread(W) + いくつ先の限月か(1) + 限月コード(Z) + 年(21)
F.US.JNK + W + 1 + Z + 21 =  F.US.JNKW1Z21

 

以下は個人的な思いです。

日本市場は米国などの海外からの個人参加者を呼び込むことが可能なのになぜバカ高いデータ購読料をデータベンダーに課しているのでしょうか?データベンダーが増えれば取引参加者が増えるのです。参加者が増えれば場口銭も増えるのです。

日本市場は米国東部標準時19:00から始まるので、昼の仕事を持っている米国在住の個人投資家が参加できるのです。(機関投資家はアクセス可能なすべての市場に参加しているので更なる参加者は望めない)

SierraChartのサポートへ大阪取引所(JPX)のデータ購読をお願いしているユーザーがいましたが、SierraChartのサポートの答えは「JPXはデータ購読料金がばからしいほど高いから無理」との返答でした。取引参加者が増えれば場口銭も増える、ならばデータベンダーに安価に接続させて参加者を増やした方が良いではないか?世界の取引所間での売買代金の順位を気にしてるなら間口を広げて参加者を増やす以外にないのですが。。。。

twitter情報ですが、コロケーションでの参加者にはアルゴリズム注文にはA、それ以外は0などの記号が注文の電文に付加されているそうです。コロケーションの契約時には守秘義務契約があり、データセンターの場所すら教えてくれません。世界最大の先物市場であるCMEはデータセンターの場所を公開してます。ルールが公平じゃないのなら参加者が減っていくのは当たり前です。

直近では東証の利益は増えつづけてていますが、これは焼き畑農業をやっているだけで持続不可能なのです。長期的に日本の資本市場を機能不全にすることが取引所役員の望みなのでしょうか?