CMEの株価指数先物のCOTレポートから未来を占う
CMEではCOTレポートとという参加者タイプ別のポジションの集計を見ることが出来ます。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが始まっているので、主要参加者のポジションの偏りを見てみたいと思います。
下のチャートは過去5年間のポジション推移です。
青がアセットマネージャー(機関投資家)、
緑がレバレッジド(ヘッジファンド)、
黄色は先物価格です。
アセットマネージャー
機関投資家(年金、投資信託)を運用する資金。長期的に行動する主体(ファンダメンタルズ重視)
レバレッジファンド
ヘッジファンドなど投機的なポジション。短期的に行動する主体(価格変化重視)
基本的な考え方は、
- 機関投資家が一番賢い(インサイダー情報に一番近い)
- 価格変動によってポジションを変えるのが投機
- 個人は総額が少なく市場に与える影響は小さいので無視。
相場に正解はありませんが、
一番確度の高い情報を持っている機関投資家と先物価格の相関が高まった時、その動きは本物の確率が高いと(私は)考えます。
ナスダック先物の先物価格は2020年の高値から7000ポイントほど上昇しているが、上昇中も機関投資家の行動は、上昇に懐疑的だったようで、2019年、2020年、2021年と過去の買いポジション高値まで買いが進むと手仕舞いが見られました。
ここから占えることは、機関投資家はインターネット企業がさらに成長するという見通しではないようです。
ダウ先物の機関投資家のポジションは、先物価格の6000ポイントほどの上昇に対して、2019年の7月の買いポジションの高値を超えることなく、2020年5月の買いポジション安値を割りそうです。
ここから占えることは、機関投資家は「更なる上昇の見込はない」とおもっている運用者が多いということです。
S&P500先物の機関投資家ポジションは、先物価格の1000ポイント以上の上昇にも関わらず、機関投資家のポジションは2020年2月の高値を超えることはなく、2020年3月のコロナショックの安値を下回りそうです。価格とのダイバージェンスが非常に大きく出ています。