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先物市場でスキャ職人目指しております。

イールドカーブと株式市場の関係、短期金利と長期金利の市場予測を見る。

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イールドカーブstockcharts.comで見られる。

ハワードマークスの市場サイクルの本をよんでいたら、投資家のリスクに対する感度で各資産のリターンが変わってくる、との記述があった。

投資家が楽観的でリスク許容?(リスク過小評価)であれば、長期債、株、不動産、ベンチャーキャピタルなどへのハイリスク商品の期待リターンが小さくなる。

理由は、投資家が楽観的でリターンを過大評価し、リスクを過少評価するのでハイリスク商品への資金流入(ハイリスク商品の割高化)が起こる。みんなが儲かっとるけ、俺もはよ買わんと!

これをFRBが観察して(バブルやん!金利上げるわ)、短期金利を上げ、イールドカーブのフラット化を生む。
過去20年間においてイールドカーブがフラット化した後に大暴落が起こっています。

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2000年8月、短期金利長期金利より高いイールドカーブの逆転現象が起こっている。
その後、2年半ほどの下げ相場となった。(ドットコムバブル)

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2007年3月、再び短期金利長期金利より高い。
その後、2年ほどの下げ相場(リーマンショック

2022年1月現在、
2008年以降は一度も3ヶ月金利が30年金利を超えていません。
リーマンショック時は上げ相場の期間の30%程の短期間で全戻ししています。
今回13年続いている上げ相場の、次の下げ相場は2008年の例にならうと4年くらい続きそうです。

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上記より、投資家は短期金利長期金利の関係を注視すべきである。
機関投資家金利をすごく気にしている。
株の上下ではなく、リスク資産に金が入っているのか否か(市場参加者のリスク許容度=気分)を見ているのだろう。

長期金利はそれ自体が市場参加者の予測値の集合なのでそのまま使用できる。

短期金利FRBがいじるので、市場参加者はFRBの動きを注視しているわけだ。

俺も昔はFRBの経済見通し全文を読んで、マクロ経済を感じ取ってみようと頑張ったが、俺には何もわからなかった。ほとんどが不確実な世界で多くを知ろうとしすぎるのは単に混乱を生むだけだった。判断する要素が多いほど、俺の少ない脳味噌のリソースを喰ってしまい、疲労し、健全な決断のための理性が減ってしまい、替わりに偏桃体が決断してしまう。つまり「利食いは速く、損切は遅く」という典型的な決断してしまうのだ。

では短期金利の市場参加者の予測はどこで行われているかというと、30day Fed Fundという先物が上場されていて、そこでの取引からCMEが予測値(Fed Watch Tool)を提供してくれている。(どんなモデルで計算されているかは知らんけど、、)

2022年1月4日現在では3月16日のFOMCにて短期金利が上昇すると予測している投資家が64%との今現在の予測値(占い結果)である。

この予測値と長期金利をチェックしつつ、長期保有の資産を保持するのか、溶かすのか判断すればよいと思う。ちなみに私は何も保有しておりません。日本円とUSドルのみです。

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30日FF金利先物を用いた、市場参加者の短期金利予測の値をCMEが算出している。